最近よく、野球中継などで
電話番号「00678-××-×××」に掛けるとプレゼントが当たる企画について。
なにやらとても怪しいので調べてみました。
「00678」から始まる電話は、『67コール』というサービスで、
株式会社リーフネットという企業が提供するサービスです。
テレビの企画などで利用され、
視聴者が通話を通してテレビ番組に参加できるサービスとのこと。
だいたい1通話ごとに通話料50円(税別)が掛かることが多いです。
ただし視聴者は通話料50円(税別)払うだけ損するのではなく、
テレビ局は豪華なプレゼントを用意しており、
抽選でプレゼントが当たるようになっている。
わたしが良く見ている野球中継では定番として、
一回の放送で、
ポイント
「ジャンボ宝くじ100枚を5名様」にプレゼント
「お食事券2万円を5名様」にプレゼント
「ビール1ケースを15名様」にプレゼント
と、なかなか魅力的なプレゼントが当たります。
(それぞれのプレゼントごとに電話番号が割り振られており、自分が欲しいと思うプレゼントに応募します。)
さて、本題です。
ざっくりとこの通話料50円(税別)のプレゼント企画の還元率を探っていきましょう。
まずはこの企画に何名くらい電話を掛けるかです。
テレビ中継のアナウンサーが重大なヒントをポロリとこぼしてました。
「大人気で数万人の応募がある」と。。
少なくとも数万人なので、最小単位「2万人」の応募があると仮定する。
視聴者側の支払額は税込みで総額
ポイント
55円(税込み)×20,000 = 1,100,000円(税込み)
これが事業者側の収入となる。
テレビ局側のプレゼント総額は
ポイント
宝くじ 150,000円 + お食事券 100,000円 + ビール 70,000円(amazon最安調べ) = 320,000円
これが事業者側の支出となる。
注意ポイント
還元率 320,000円/1,100,000円 ≒ 0.29
還元率はざっくりと29%
なかなかの還元率です(笑)
還元率とは支払った金額に対してどれくらいのリターンが期待できるかという数値で、
理論上100%を超えると支払った金額以上のリターンが返ってくるといものです。
ギャンブルなどは、還元率が100%を下回っているため、
ギャンブルを継続的に挑戦しつづけると必ず負けると言われています。
(ただしリターンが100%を超える必勝法を見つけることが出来ればと儲けることも可能)
日本の色々なものの還元率と比較してみましょう。
ポイント
競馬(ギャンブル) 約75%
toto big(ギャンブル) 約50%
ジャンボ宝くじ(ギャンブル) 約47%
某野球中継プレゼント企画 29%
いずれも、挑戦し続けると損をする計算になります。
ただし、上記のギャンブルでは対策次第で勝てる要素があったり、
当たった時のリターンが大きく、一発大逆転を狙える夢があります。
それに対して、テレビのプレゼント企画の還元率の低さはひどいですね。
当たった時の見返りも大きくはなく悲惨です。
しかし、ちょっと考えてみましょう。
ここで、某野球中継のプレゼントを振り返ってみます。
1.「ジャンボ宝くじ100枚を5名様」
2.「お食事券2万円を5名様」
3.「ビール1ケースを15名様」
さて、この三点のプレゼントの中で応募したいプレゼントはどれですか?
私ならなんとなく、
2.「お食事券2万円を5名様」です。
そして次に 1.「ジャンボ宝くじ100枚を5名様」
3.「ビール1ケースを15名様」
の順でしょうか。
(この状態でジャンボ宝くじの総合的な還元率をざっくり計算すると、テレビ企画29%の還元率 × 宝くじ47%還元率 = 13.6%となるので計算上の還元率は悲惨ですね)
注目ポイントは「ビール1ケースを15名様」です。
ビールは飲めない人がいるのと、ぱっと見の魅力が少ないので、
応募者がとても少ない可能性があります。
「ビール1ケースを15名様」の応募の場合だけに絞って考えてみます。
ビールの応募者が何名以下なら有利になるのか。
注意ポイント
ビールプレゼント総額70,000円 ÷ 55円(通話料 税込み) = 1272.7
つまり毎回の応募者が1272人以下なら、
「ビール1ケースを15名様」の還元率は100%を超えるので、
理論上、応募し続けると得することになります。
ビールが好きな人は既にAmazonなどで安くまとめ買いしてるでしょう。
簡単に手が届いてしまい、魅力が薄く映るビールのプレゼント企画は、
応募者が上記の人数を下回る可能性が、
あると思いませんか?
この悲惨なテレビプレゼント企画でも得する希望の光が見えましたね。
ただし、応募者がもっと多くなると(特に全国ネットの人気番組)などでは、
増えれば増えるほど還元率が低くなるので、
目も当てられないくらい悲惨なものとなるでしょう。
以上、ご訪問頂きありがとうございました。